微細加工ナノプラットフォームで利用できる施設
ARIM名古屋大学(微細加工)では,未来材料・システム研究所・先端技術共同研究施設,低温プラズマ科学研究センター,及びベンチャー・ビジネス・ラボラトリーの3つの研究施設に設置されている装置群を利用して支援を行います。
先端技術共同研究施設
未来材料・システム研究所 先端技術共同研究施設は,学内外の多くのユーザにナノ材料,ナノ加工,ナノデバイスなどの研究を行うための共用設備を提供しています。施設内には,合計426m2の広さのクリーンルームがあり,デバイスプロセス室,微細加工室(イエロールーム),マスク室の3つに区切られています。デバイスプロセス室には各種の成膜装置,イオン注入装置,電気炉,RIE装置,ボンダーなど,薄膜プロセスやデバイス作製プロセスに必要な機器が備えられています。また,微細加工室には,レジスト塗布用スピナー,ベーク炉,ドラフト,マスクアライナなど,フォトリソグラフィに必要な機器が,マスク室には電子ビーム描画装置が設置されています。さらに,一般棟の分析室等には,薄膜X線回折装置,X線光電子分光装置,原子間力走査顕微鏡が備えられており,ナノ材料,ナノデバイスの分析・評価を行うことができます。
デバイスプロセス室 |
微細加工室 |
低温プラズマ科学研究センター
低温プラズマ科学研究センターは,合計730m2の広さのスペースに、40機を超える先端プラズマ装置を擁し、大学、公的研究機関、民間企業との多様な共同研究を遂行しています。プラズマ装置の多くは、オリジナル設計による世界唯一の設備であり、世界最高峰の最先端プラズマプロセスに関する研究・開発が可能です。具体的には、8インチウェハに対応し、ULSI製造プロセスレベルのサブ100nm幅・高アスペクトトレンチ加工が可能なプラズマエッチング装置をはじめ、ラジカル注入型プラズマ支援化学積装置、超高密度大気圧・液中プラズマ装置など多様なプラズマ装置と共に、レーザー描画装置など、デバイス作製に必要な設備を揃えています。また、大規模レーザー、オリジナル開発による小型のラジカル絶対密度モニタリング装置、大気圧対応質量分析装置などより、高精度なプラズマ気相診断が可能です。更に、in-situ 電子スピン共鳴(ESR)装置では、プラズマ照射下において試料表面に形成されるラジカルの密度を、リアルタイムに計測可能です。バイオ実験用クリーンブースを利用した、プラズマのバイオ応用に関する研究も対応可能です。
プラズマナノ工学研究センター |
プラズマナノ工学研究センター |
ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー
ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー(VBL)のクリーンルームは200m2の広さで、フロンティアデバイス室(クラス10,000)とナノプロセス室(クラス1,000)の2つの部屋に区切られています。それぞれの部屋に酸用と有機用のクリーンドラフトが合計7台設置されており、酸用には超純水(18MΩ・cm)の蛇口があるので直ぐに利用できます。
また、全てのドラフトに窒素ガンが付いています。光学顕微鏡、実体顕微鏡、ベーク炉、ホットプレート、超音波洗浄機、UVドライクリーナー、プラズマアッシャーなどの必需品が備えられていますので、非常に利用しやすい環境となっています。
フロンティアデバイス室 |
ナノプロセス室 |