集積回路に向けたナノ構造形成プロセス技術と分析評価
工学研究科・物質科学工学専攻 ナノ電子デバイス工学研究グループ | 教授 中塚 理 |
助教 坂下 満男 |
ナノ構造形成技術
半導体集積回路技術の基盤を支えるシリコンナノテクノロジーに関わる各種プロセス装置を利用できます.マスクアライナ,電子線描画装置を用いた,光学および電子線リソグラフィ(EB)技術により,様々な基板,薄膜上に任意の微細マスクパターンを露光,現像,転写可能です.CADシステムにより設計した微細パターンをEB装置でレジスト上に直描可能です.また,イオン注入装置による不純物イオン注入,急速熱処理装置による結晶性回復アニール処理,シリサイド電極形成,反応性イオンエッチング装置による微細パターンのドライエッチングなど,集積回路プロセスを実施できます.ドラフトチャンバによる酸・アルカリ溶液を用いた各種ウェット処理,電気炉による様々な試料の熱処理にも対応可能です.
電子線描画装置. CADで設計した微細パターンを電子線で直描可能.
中電流イオン注入装置. 各種原料ガスを30~200kVで様々な基板上に注入可能.
薄膜・界面ナノ構造分析評価
作製した微細構造あるいはナノ薄膜試料の表面モルフォロジー,表面・界面物性の詳細な分析・評価を支援します.X線光電子分光装置により, 各種金属膜,絶縁膜,半導体薄膜表面の組成分析,化学結合状態を評価できます.これまでに,絶縁膜/半導体構造やカーボン系薄膜の表面,界面化学結合状態の分析評価を主に行なっています.また,エネルギー分散型X線分光(EDX)装置を備えた走査電子顕微鏡により,試料表面の微細構造観察と同時に,構造内部の組成分析を行うことも可能です.リソグラフィおよびエッチング技術を用いて作製した試料構造をその場で分析評価できます.
X線光電子分光装置. Mg KαおよびAl Kαの2種類の線源を用いて観察可能.
電界放出型走査電子顕微鏡. EDX併設により元素分析も可能.
連絡先:名古屋大学工学研究科・物質科学専攻
中塚 理
Tel. 052-789-5963, Fax. 052-789-2760
E-mail : nakatsuka.osamu.z0f.mail.nagoya-u.ac.jp